転機

天の刻

地の利

人の輪

と言うね

地の利は

自分が変われば

創られる

  

家康

――結局待てる者が勝つのさ――

雷

あなたが世界に刻んだ誇りを

私は愛したのだけれど

あの時の

あなたの

あの演技は

どうしても受け入れられない

それはきっと私だけじゃない

  

空を見つめる

筆を

走らせて

あの人を

想い

忘れられなく

なっている自分に

呆然としたりして

  

心身の方向

疲れても　疲れても尚　我が命　生きようとして　腹の減るなり

　

睡蓮

閉じている時ほどこころが開いてゆくの

  

逆をゆこう

　　繰り返す悲しみは

　　　　積み重ねた喜びでしか埋められない


　

出棺

一言で良いから

私に遺して

私に刻みつけて

いつまでもどうか

輝けるように

あなたの力を

受け継げるように

  

夜明の残像

新しい日が

今ここに

独裁者にも

豊かな人にも

私の様な者にも

等しく平らに

やって来る

  

瞬

今日は明日のリハーサルではない

  

白雲の心のうち

初夏の雨は私の頭を撫でて

見送って下さいました

それは

見放されたのとは違うと

あの時も解って居ましたし

今でも時折

想い出すんですよ

  

朱

鳥居より

飛び出て来たり

レトリバー

  

半袖前

初夏のさなか

“今こそ初夏”

と僕は思わず

夏の前触れとだけ

感じていたけれど

身体は確かに覚えていた

この季節はこの季節と

　

軽い言葉

“お前なんか只の遊びだった”
と

そう言わせたのは
私の方なの

　

虹

輝きが満ちて
もう溢れそう

滲み出た光に
最初に気づいたのが

あなただったね
あなただけだったね

蛇のしっぽ

極論は

好きじゃない

絶対に

たとえ

天地が返っても

極論を僕は

極端に嫌う

 

母子

そうして

未婚の母と

愛すべき児は

思わぬ幸せに

くるまれて

やがては

一つになる

らしさ

私を返して

私らしさも全て

格好悪い所も

弱音吐く時も

あったけれど

言わせて欲しい

私は私に愛されている！


　

壁

　
絶望が待っているなら克服するまでだ